ギター単音弾きの右手の使い方!ピッキングの種類や練習方法も解説

ギターを練習し始めると、コード弾きの他に「単音弾き」という弾き方を耳にすることがあるでしょう

単音弾きとは、その名の通り弦を一本ずつ弾く奏法です。コード弾きに比べて細かい動きが必要なため、最初はなかなかスムーズに弾くことが難しいでしょう。

そこで本記事では、単音弾きの基本的な弾き方から、具体的な練習方法、よくある右手の動かし方についての悩みまで、丁寧に解説します。

本記事を読みながら、一緒に単音弾きを練習してみましょう。

ギターで単音弾きするときの右手の使い方

単音弾きをするときは、狙った弦を一本ずつ弾きながら、手を動かして弦移動します。コードを弾くときに比べて細かい動きが必要で、最初は弾きたい弦を正確に狙うのが難しいでしょう。

単音弾きするからといって、ピックの持ち方や右手の形を、コード弾きのときと比べて変化させる必要はありません。実際の演奏では、コード弾きと単音弾きを連続して行うこともあるため、その度にピックの持ち方などを変えていたら間に合わないからです。同じ弾き方で、コード弾きも単音弾きもできるようにしておきましょう。

小指を軽く伸ばしてギターのボディに当てることで少し安定させることはありますが、この場合もあまり小指には力が入らないようにし、あくまで補助程度に小指を使ってください。

また、単音弾きするときは、基本的には上下交互にピックを動かします。この弾き方をオルタネイトピッキングといいます。ピッキング(ピックの動かし方)の細かい種類については、このあと詳しく解説するのでそちらを参考にしてください。

ギターのピッキングの種類

ギターのピッキング(ピックの動かし方)は、基本的に以下の3種類です。

  • ダウンピッキング
  • アップピッキング
  • オルタネイトピッキング

一つずつ解説します。

ダウンピッキング

ダウンピッキングとは、ピックを上から下へ振り抜くピッキングです。

もっとも基本的なピッキングなので、初心者の方は、まずこの方法で弾くのがおすすめです。

アップピッキング

アップピッキングとは、ピックを下から上へ振り抜くピッキングです。

手首を返すような動きになり、最初は弾きにくく感じるでしょう。アップピッキング単体で使うことは少なく、ダウンピッキングと組み合わせて使うことがほとんどです。

オルタネイトピッキング

オルタネイトピッキングとは、ダウンピッキングとアップピッキングを交互に行うピッキングです。

ダウンピッキングやアップピッキングのように一方向だけのピッキングでは、スピードに限界があるため、ギターソロのように早いフレーズを弾く場合は基本的にオルタネイトピッキングを使います。

ギター単音弾きの右手(ピッキング)の練習方法

最初はダウンピッキング(下向きのピッキング)だけを使って、弦を一本ずつ狙う練習から始めましょう。以下の手順でダウンピッキングを練習します。

  1. 左手は弦に触れないようにしギターを支えるだけにします
  2. 6弦(一番上の太い弦)をダウンピッキングで4回弾きます
  3. 5弦に移り、同じようにダウンピッキングで4回弾きます
  4. 上記の手順を繰り返して1弦(一番下の細い弦)まで移動します
  5. 同じように1弦から6弦に向かって移動します
  6. 2~5を繰り返します

単音弾きの一番難しいポイントは、右手で狙った弦を弾くことです。そのためには、右手で何度も各弦を弾いて、手の感覚だけで狙った弦を弾けるようにすることです。

最初は難しいと思いますが、慣れてくると目をつむっていても、狙った弦を弾けるようになるのでそれまで何度も繰り返しましょう。

ダウンピッキングでの練習に慣れたら、間にアップピッキングも入れ、オルタネイトピッキングで練習します。

  1. 左手は弦に触れないようにしギターを支えるだけにします
  2. 6弦(一番上の太い弦)をオルタネイトピッキングで8回(下上下上下上下上)弾きます
  3. 5弦に移り、同じようにオルタネイトピッキングで8回弾きます
  4. 上記の手順を繰り返して1弦(一番下の細い弦)まで移動します
  5. 同じように1弦から6弦に向かって移動します
  6. 2~5を繰り返します

ギター単音弾きの右手(ピッキング)を上達させる3つのコツ

単音弾きするときのピッキングをスムーズにするには、いくつかコツがあります。

ここからは、そんなピッキングを上達させるコツを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

手の感覚だけでどの弦を弾いてるかわかるようにする

単音弾きにおいて、もっとも難しいのは右手で狙った弦を弾くことです。

正確に狙った弦を弾くためには、目ではなく、手の感覚だけで弦を把握できるようにすることです。

ある程度ギターが弾ける人なら、わざわざ目で見なくても狙った弦にピックを当てられます。これは右手が弦の位置、それぞれの間隔を覚えているからです。

初心者は難しいと感じるかもしれませんが、これは慣れの問題で、何度も繰り返していれば必ずできるようになります。

最初は目で確認しながら弾いても構いませんが、だんだん慣れてきたら手の感覚だけを頼りに練習してみましょう。

自分で「2弦」など特定の弦を指定して手だけで狙い、その後目で確認する、といったゲームのような練習もおすすめです。このとき、指で弦を一本ずつ触って数えるのは反則です。一発で狙った弦にピックを当てましょう。

ピックの当たり方を一定にする

ピックの当たり方を一定にするのも、ピッキングをスムーズにするコツの一つです。

ピックの当たり方とは、「ピックがどれだけ深く弦に当たっているか」です。ピックの当たり方を一定にすると、手の動きやピックが安定してスムーズに弾けます。

反対にピックの当たり方が一定でないと、余計な力が入ったりピックがズレやすくなったりしてしまいます。

ピックの当たり方が一定になっているかは、目で確認するのがおすすめです。弦移動はしなくて良いので、一本の弦でオルタネイトピッキングをゆっくり繰り返し、ずっと同じようにピックが当たっているかを確認しましょう。

一定のテンポで弾けるようにする

弾くスピードを一定にすることも、ピッキングをスムーズにするコツの一つです。一定のテンポで弾き続けたほうが、ピックの動きが安定し、ミスしにくくなります。

また、ほとんどの曲は、始まりから最後まで一定のテンポで進むため、単音弾きに限らず一定のテンポで弾けることは、ギター演奏でとても重要な能力です。

メトロノームを使って、一定のテンポ弾き続ける練習をしましょう。

ギター単音弾きの右手(ピッキング)でよくある悩みを解決!

ここからは、ピッキングに関するよくある悩みについて回答していきます。

弦移動がスムーズにできない

弦移動がスムーズにできないのは、まだ右手が弦の間隔を覚えてないからです。本記事で紹介した練習方法をもとに、少しずつ手の感覚だけで弦を捉えられるようにしましょう。

とはいえ、これはすぐに身につくものではありません。長い時間をかけて少しずつ身につけていくものなので、焦らず地道に練習してください。

また、スピードを落として練習するのも大切なポイントです。最初は間違えずに弾くことを重視して、ゆっくり練習し、慣れてきたら段々スピードを上げるようにしましょう。

ピックが弦に引っかかる

ピックが弦に引っかかる場合、主に次の2つが原因です。

  • ピックが深く弦に当たりすぎている
  • ピックを強く握りすぎている

ピックが深く弦に当たるほど、それだけ抵抗が強くなり引っかかる感じも強くなります。少しずつピックを当てる深さを調整し、ちょうどよい深さを探りましょう。

また、ピックを強く握りすぎていると、ピックが弦に当たったときの衝撃がそのまま手に伝わり、引っかかる感じが強くなります。

ピックが落ちないよう、ある程度力をいれる必要はありますが、あまり力みすぎないようにしましょう。目安は親指の爪が少し白くなり始める程度です。

ピックが段々ズレる

ピックが段々ズレてしまうのは、ピックが弦に深く当たりすぎているか、ピックを握る力が弱すぎるかです。先に解説した方法をもとに、適度な深さと力の入れ具合に調節しましょう。

ギター初心者はまず単音弾きの右手(ピッキング)だけを練習しよう

本記事では、単音弾きをするときの右手の使い方について解説しました。

ピッキングには、「ダウンピッキング」「アップピッキング」「オルタネイトピッキング」の3種類があります。初心者の方は、まずはダウンピッキングからはじめ、慣れたらオルタネイトピッキングを練習しましょう。

また、どの練習をするときも、最初は左手は何もしないようにしましょう。最初から左手もつけながら単音弾きをするのは、初心者には難しいです。

まずは右手だけで練習し、慣れたら左手をつけるようにしてください。

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