どうやって練習したらいいかわからない
こんな悩みありませんか?
スケール練習は最初は地道で大変です。
しかし正しい練習方法で、効果的に身につければこれ以上ない武器になります。
そして効果的な練習に大切なのが、メジャースケールで何ができるようになりたいかを意識することです。
なぜなら目的がはっきりしていないと、間違った練習方法をとってしまうから。
早く走れるようになりたいのに、腕縦伏せをしても意味がないのと同じです。
この記事では3つの目的に分けたメジャースケールの覚え方・練習方法を解説しています。
一度に全てを身につける必要はありません。
自分の目的に合わせて練習してみて下さい。
*記事中のメジャースケールポジションは全てキー:Cです。
- メジャースケールでできるようになる3つのこと
- 目的別メジャースケールの効果的な覚え方・練習方法
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メジャースケール練習で身につくこと3選
メジャースケールでできることはたくさんありますが、ここでは代表的な3つにまとめました。
この中から何ができるようになりたいかを考え、この後に進んでください。
- 効率的な運指、ピッキング → 初心者向け
- 耳コピに使える音感、知識 → 初心者向け
- アドリブ・即興演奏 → 中級者向け
中でもアドリブは難易度が高めです。
メジャースケールを覚える以外に、理論も多少知っている必要があります。
初めてメジャースケールを練習する方は上2つを目的とし、それができてからアドリブ練習をしてみましょう。
効率的な運指とピッキングのための練習
メジャースケールは、指板の端から端までどのポジションでも弾けます。
しかしこれを一気に覚えるのは不可能です。
なのでポジションを7つに分けて、一つずつ覚えていきましょう。
7ポジションを示した指板図とTAB譜を用意しましたので、お使いください。
ここでの練習目的は「効率的な運指とピッキング」でしたね。
なので指使いとピッキングのパターンは必ず守りましょう。
最初はゆっくり指板図やTAB譜と自分の手元を見比べながら、確認しつつ弾きます。
何度も繰り返すうちに指が正しい動きを覚えますので、そこまでできたら次のポジションを練習してください。
運指とピッキングが最優先ですが、余裕があればルートの位置も覚えましょう。
赤丸や赤字で表記している場所がルートです。
TAB譜もルートで始まり、ルートで終わるようにしています。
ルートの位置を意識することで、耳コピやアドリブのための練習に移行しやすくなります。
- ポジションは7つに分ける
- 正しい運指、ピッキングをセットで覚える
- 余裕ができたらルートの場所も意識する
耳コピのための音感・知識を身につける練習
耳コピに必要な能力は音感と少しの知識です。
それぞれ解説します。
メジャースケールで音感を鍛える
音感とはある音を聴いたときに、その音の名前がわかる能力です。
楽器も持たずに、音の名前がわかる能力を絶対音感と言います。
残念ながら絶対音感は、幼少期からトレーニングを積まなければ身につきません。
わたし自身絶対音感は持っていませんし、プロでも絶対音感はない人が多いです。
しかし楽器を使って音を探す能力は、何歳からでも身に付きます。
ここではメジャースケールを使った音感トレーニングをご紹介します。
方法はとてもシンプル。
「音名を歌いながらメジャースケールを弾く」これだけです。
音感というのは音程の差がわかる能力とも言えます。
例えば「ド」の音を探しているときに「ミ〜」と弾いたら「4フレット分高いな」とわかる能力。
4フレット分とは全音2つ分の音程差です。
音程差について詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
これから理論など勉強していく上で必須の知識になります。
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音名を歌いながら弾くことで、フレット2つ分の音程差はこれくらい、1つならこれくらい、と間隔がわかるようになります。
形で覚えているメジャースケールを、音の名前と一緒に覚えるようにしましょう。
メジャースケールで耳コピに使う知識を知る
ここまでお話しした音感の能力に加え、多少の知識を身につけておくと耳コピがグッと楽になります。
その知識とは、「1曲に出てくる音は、ある程度決まっている」ということ。
曲には「キー」があります。
キーとは1曲の中で、中心になっている音を指します。
キーがわかれば、その曲で使われる音はある程度決まるのです。
あいみょんさんの「マリーゴールド」を例に解説します。
まずはイントロのギターフレーズを聴いてみましょう。
TAB譜にするとこんなメロディーです。
チョーキングなどの奏法も省略しています。
マリーゴールドのキーはDです。
Dメジャースケールはこんなポジション。
Cメジャースケールのポジション2をそのまま2フレットずらせば完成します。
お気づきでしょうか?
このメロディ、全部Dメジャースケールに入ってるんですね。
つまり曲中のメロディやフレーズは、曲のキーのメジャースケール内で作られることがほとんどなのです。
この方法を知っていれば、音は7音に絞られるのでとても探しやすくなります。
知識がないと、指板の全ての音から、耳だけで探さなければいけません。
プロや耳コピが早い方は当然のようにやっている方法なので、覚えておきましょう。
- 音名を歌いながらメジャースケールを弾く
- 形だけでなく、音名とセットでメジャースケールを覚える
- 曲中はキーをスタート地点にした、メジャースケールの音が使われることを知る
アドリブ・即興演奏のための練習
耳コピの話で曲中のメロディやフレーズは、キーのメジャースケール内で作られることが多いと言いました。
これはそのままアドリブ・即興演奏に使えます。
どういうことかというと、キーに合ったメジャースケールを弾けば音を外さないのです。
The Beatlesの「Let It Be」を例に解説します。
Let It BeのキーはCです。
曲中どこでもいいので、Cメジャースケールを弾いてみてください。
恐らくかっこいいソロにはならなかったと思います。
ですが音は外れてませんよね?
これがアドリブの基本的な方法です。
Let It BeはキーがCでしたが、キーは曲によって違うのでいろんなキーでメジャースケールが弾けなければいけません。
まずはメジャースケールを、キーを変えて弾く練習をしましょう。
- 曲のキーに合ったメジャースケールで、アドリブが弾けることを知る
- ルートをずらして、いろんなキーでメジャースケールを弾く練習をする
メジャースケールの覚え方と練習方法まとめ
- メジャースケールは7つのポジションに分けて覚える
- 練習するときは、何ができるようになりたいかを決めてから練習する
- 「運指・ピッキング」、「耳コピのため」、「アドリブ演奏」が代表的
- 運指・ピッキングなら、正しい指使いで何度も繰り返す
- 耳コピのためなら、音名を歌いながらスケールを弾く
- アドリブならいろんなキーにずらして練習する
同じスケール練習でも、目的をはっきりさせるだけで効率が全然違います。
逆に言えば、目的と練習方法がズレていれはいつまで経っても上達しません。
この記事を参考に目的に合った練習をしてください。
他にもギターの悩みや相談があれば、ぜひお問い合わせやSNSからご連絡ください。
できるだけ皆さんの助けになれるよう、答えさせていただきたいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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