海外トップギタリストのビブラート。揺らし方は上下だけじゃない?

ギタリストの皆さん、ビブラートはできますか?

馬鹿にしてるのか!と思われたら申し訳ありません。
それくらいビブラートって基本的なテクニックですよね。

ですが基本であると同時に、とても奥深いテクニックで個性が出る部分でもあります。

今回はそんなビブラートの中でもAllen HindsTom Quayleが使うテクニックをご紹介します。
特にフュージョンサウンド、滑らかなレガートに合うテクニックです。

フュージョンをよく演奏する、レガートをよく使う方は身につけておくと大きな武器になりますよ。

  • Allen Hinds、Tom Quayleが使うビブラートとは
  • 横向きビブラートの特徴
  • 横向きヴィヴラートのやり方
  • Allen Hindsが話す、横向きビブラートとレガート筋力の関係

Allen Hinds・Tom Quayleのプロフィールを簡単に

ビブラートの解説に行く前にAllen HindsとTom Quayleについて簡単に解説しておきます。

もう二人のことはよく知ってるよ!という方は、上下させるだけじゃない!まだあるギタービブラートの種類とは?まで飛んでください。

Allen Hindsの簡単なプロフィール

アメリカロサンゼルスに活動拠点を置くギタリスト、ミュージシャン、講師、作曲家。

スタジオミュージシャンとしてはロバータ・フラック、ランディ・クロフォードなどのレコーディングに参加。
現在はソロでの活動が中心。

Tom Quayleの簡単なプロフィール

イギリスのフュージョンギタリスト。

自身のYouTube、凄腕ギタリストを集めた教則サイトJTC、Ibanezからのシグネイチャーギターなど多岐にわたり活躍中。

上下させるだけじゃない!まだあるギタービブラートの種類とは?

Allen Hinds、Tom Quayleが使うビブラートとは「横向きビブラート」です。

多くの方が、弦を上下にさせる縦向きのビブラートをしますよね。
それに対し今回ご紹介するビブラートは、同じフレット内で横向きに動くビブラートです。

こちらの動画でAllen Hinds、Tom Quayleが実演しているのが見れます。

どちらも再生ボタンを押すと、実演箇所から再生されます。

Allen Hindsが言うには、このビブラートはAllan Holdsworthから真似たようです。

ギター横向きビブラートの特徴

特徴を音程変化の向き音程変化の幅音色の3つにまとめました。

音程変化の向き

縦向きのビブラートは、音程が上がる方向にしか変化しません。

弦を上にあげようが下に下げようが、弦は引っ張られるからです。
なので(音程が)上がる→戻るを繰り返します。

それに対し、横向きビブラートはブリッジ側に引っ張ることで音程を下げることができます。

これが、通常の縦向きビブラートとの一番の違いです。

ブリッジ側に引っ張ると音程が上がるイメージがありますが、実際は下がります。
フレットとブリッジまでの張力が下がることで、音程が下がるんですね。

ネック側に引っ張ることで、音程を上げることもできます

音程変化の幅

ビブラートの揺れ幅は人によって違いますが、基本的に縦向きビブラートより音程変化の幅が小さいです。

縦向きビブラートは力を入れやすいので、少ししか引っ張ったつもりがなくても大きく音程が変わりやすいですよね。

特にエリッククラプトンなどのブルースプレイヤーや、クラシックロックでは幅の大きい、激しい縦向きビブラートをする方が多いです。

それに対して横向きビブラートは、動きが1フレット内、しかも力を入れづらい方向なので音程があまり変化しません。

音色

縦向きヴィブラートに比べ、滑らかな響きです。
この滑らかな響きが、フュージョンやレガートを多用するプレイスタイルの合うのでしょうね。

Allen Hindsはヴァイオリンのような響き、と表現しています。

ギター横向きビブラートのやり方

ただ単に、横向きに動かすだけではありません。

ポイントを2つ紹介します。

ポイント1:弦をしっかり抑える

横向きヴィブラートは、弦を「引っ張る」ことで音程を変化させます。

しっかり弦を押さえていないと、指が弦の上で滑ってしまい上手く引っ張れません。

普通何かを引っ張るときは、ものを握り込みますよね。
でも演奏中に弦を握って引っ張るわけにはいきません。

指先でしっかり弦を押さえて、引っ張りましょう

なので上下させる縦向きビブラートに比べ、横向きのビブラートはだいぶ力が必要です。

ポイント2:押しすぎない

しっかり力入れろって言ったじゃん!て感じですよね。

そうです。
しっかり力を入れて弦は掴まなければいけません。

ただ、押し過ぎはよくないのです。

弦と指板の間には隙間がありますよね。
これを押し込みすぎると、音程があがっちゃいます。

しっかり弦は掴みつつ、押し込みすぎないちょうどいいポイントを探してください。

横向きビブラートは、レガート力の強化に繋がる?

Allen Hindsは自分のレガートサウンドは、左手の力の強さから来ていると話しています。

そしてその力がついた理由・始まりは、この横向きビブラートを練習したことだそうです。

横向きビブラートを練習すれば、レガートに必要な筋力までついてくるなんて一石二鳥ですね。

横向きビブラートで、周りとは一味違うギタリストに

速弾きなどテクニカルな演奏は確かにかっこいですが、結局ギターのうまさはこういった細かい表現力だと思います。
いつものビブラートと使い分けると、グッと表現の幅が広がりますよ。

さらにレガート力まで鍛えられるので、ぜひ身につけておきたいテクニックですね。
この記事を参考に、練習してみてください。

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