Wampler DualFusionレビュー リードギターに最適

Wamplerから出ているTom Quayleのシグネイチャーペダル『Dual Fusion』のレビューです。
実際にボクも使用しているので、実機を触った上での感想になります。

  • Wampler Dual Fusionのスペック
  • どんな音なのか
  • Dual Fusionが向いているジャンル
  • Dual Fusionのセッティング例
最上級のパーフェクトなマルチドライブ!

Wampler Dual Fusion スペック

Tom Quayleのシグネイチャーペダルです。

元々Tom QuayleはWamplerの『Euphoria』と『Paisley Drive』を組み合わせて使っていました。
その二つのペダルをそれぞれモディファイし、一つにまとめたのがDual Fusionです。

Channel 1のVintageが『Euphoria』
Channel 2のModernが『Paisley Drive』

チューブアンプの名器のようなぶ厚さと温かみのある歪!

特徴

最近では2チャンネル仕様のペダルは珍しくないですよね。

このペダルの面白いところはInputとOutput がそれぞれのチャンネルに用意されていることです。

InputとOutputがそれぞれのチャンネルにあることで、こんなメリットがあるとTom Quayleは解説しています。

  • 1チャンネルずつそれぞれをスイッチャーのループに組み込める
  • 2つのチャンネルの間に、違うペダルを挟み込める

さらにケーブルを繋ぎかえる必要はありますが、チャンネル1・2の順番を入れ替えることも可能です。

バージョンは2種類ある

初期のV1は縦長のレイアウトです。
現行のV2は横長になっています。

サイズはV1が W100 × D125 × H58mm
Wampler Pedals Dual Fusion V1 | Amazon

V2が W114.3 × D88.9 × H38.1mm
Tom Quayle: Dual Fusion | Wampler Pedals

フットスイッチも変わっており、V2の方が軽い感触になっているようです。
音はどちらも同じです。

Wampler Dual Fusionの音

チャンネル1、チャンネル2、組み合わせた音の3種類に分けて詳しく解説します。

Channel 1 - Vintage

輪郭がはっきりしており、透明感があります。
ハイがだいぶ出ますが、Toneを絞れば問題ありません。

ゲインをあげれば結構歪みますが、あくまでオーバードライブという歪み方。

クリーントーンが混ざってるような、輪郭のはっきりした抜けの良いリードトーンです。
ちょっとコンプがかった、気持ちよく弾かせてくれる、そんな歪み方ですね。
Tom Quayleはアンプライクな歪みと表現しています。

FatとSmooth モードの違い

FatとSmoothの二つのモードがあります。
基本的なキャラクターは同じです。

Smoothモードは少しコンプがかった音です。
反対にFatはミッドレンジが強く、オープンな音になります。

また音量差がだいぶあり、Fatチャンネルの方が音が大きいです。

Channel1はTom Quayleも単体でよく使っており、ネットの評価を見てもChannel1が好きという方は多いです。

ちなみにDual Fusion Channel 1とベースになっているEuphoriaでは結構違いがあります。
こちらの比較動画を見るとEuphoriaはベースが強く出過ぎ、カットしきれないようです。

Channel 1 単体で見てもDual Fusionの方が使い勝手が良さそうですね。

Channel 2 - Modern

Channel1とは対照的に、こもった音をしています。
Toneを最大にしてもキンキンにはならないほどです。
チューブスクリーマーらしい、とTom Quayleは表現しています。

音の良し悪しではなく好みの部分なので、ダークなサウンドが好きという方には良いと思います。

歪み方は、少しざらついた印象。
チューブスクリーマー同様、単体で使うよりも他のペダルと組み合わせて本領を発揮すると思いました。
実際Tom Quayleも、単体で使っているところは見たことがありません。

Channnel2の元になっているPaisley Driveは、ブラッドペイズリーというカントリーギタリストのシグネイチャーが元になっています。
カントリーや、ブルースなどオールドな曲にも合いそうな汎用性の高いオーバードライブサウンドです。

ThroatyとNatural モードの違い

こちらもChannel1と同様音量がだいぶ変わります。
Throatyの方が音が大きいです。

音色はThroatyの方が、よりミッドレンジ寄りな音色です。

Channel 1+2

二つを組み合わせると、だいぶハイゲインまで歪みます。
しかし、それだけのゲイン量がありながら輪郭はちゃんと出ています。
Channel1の割合が肝ですね。

歪みのキャラが対照的なので、混ぜることでそれぞれのチャンネルの良さが出ます。
ノイズが結構のることが欠点ですが、これは歪みを二つ重ねるとどのペダルでも言えることですね。

Wampler Dual Fusionが向いているジャンル

やはり一番はギターインスト、フュージョンです。
抜けが良く、ギタリストが気持ちいいと感じる音なので、歌ものだと逆に他パートの邪魔になってしまう可能性があります。
ギターインストのようにギターが主役か、フュージョンのような各パートが目立つジャンルが適していると思います。

とはいえ音作りの幅はだいぶ広いので、工夫すれば他のジャンルにも対応できます。
最適なジャンルで言えばギターインスト、フュージョンといったイメージですね。

例えばChannel1はとても透明感のある綺麗な歪みをしているので、ポップスなどでゲインを絞ってのバッキング、ここぞというときのギターソロにも有効です。

Channel2はオールドな響きを持っているのでカントリー、ブルース、あまりゲインを必要としないオールドロックには抜群だと思います。

ただハードロックにしてはChannel2だけだとゲインやキレが物足りないし、ふたつのチャンネルを重ねるとモダンなフュージョンらしい音になってしまうので向かない印象です。

メタルにしてはローの重さ、歪みの密度が物足りません。
PliniやIntervalsのようなモダンプログレ、プログレメタルではリードトーンでこの手の音色もよく聴きますので合うと思います。

実際にIntervalsのAaron Marshallも昔、使用していました。

Dual Fusionセッティング例:Tom Quayleのセッティング

こちらの動画でだいたいこんなセッティング、と話しています。
この動画を参考にセッティングをまとめました。

チャンネルの接続順

スイッチャーで管理し、その時々で変えているそうです。
2チャンネル仕様のペダルでありながら、こういった自由度があるのがDual Fusionの良いところですね。

各チャンネルのセッティング

Channel 1: Smooth
Level: 1時
Gain: 2時
Tone: 10時

Channel 2: Natural
Level: 12時少し過ぎ
Gain: 1時
Tone: 3時行かないくらい

ゲイン、レベルはアンプなどのセッティングに寄ると思いますが、Toneのバランスは他の動画でもこれくらいで使っていました。

まとめ

Tom Quayleの音が好きなら間違いなく気に入ると思います。
Tom Quayle自身も空間系はマルチで妥協する時もありますが、歪みは常にこれを使っています。
それだけサウンドの核になっているということですね。

幅広い音作りと、ギタリスト好みなリードトーンを出してくれる歪み『Wampler Dual Fusion』。
ぜひ試してみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

最新情報をチェックしよう!